ジップオフパンツ(またはコンパチブルパンツ)はモンベルがおすすめという3つの理由

1 はじめに

 ジップオフパンツという衣装が存在する。メーカーによってはコンパチブル(コンパーチブル)パンツとも呼ばれている。パンツ(長ズボン)の膝付近がジップにより着脱できる構造のもので、気温差に対応できるため長期間の旅行などの際に荷物を減らすことが可能である。屋内外の気温差にも対応できる。例として夏場の映画鑑賞など、現地までサンダルにショートパンツで出かけ、座席に座ってからおもむろに靴下をはき膝部分を装着して冷えを防止したりしている。便利だ。

 

 しかし、自分の周囲でジップオフパンツを使用している人を見たことがない。登山やフェスの現場に行けばいるのかもしれないが、そういったところには行かないので見ないのだ。

 

 今回、長年にわたり愛用してきたパタゴニアのジップオフパンツが老朽化のため使用限界に達したため、廃棄することとした。哀悼の意を込めて本稿を記す。

 

2 きっかけ

 きっかけと書いておきながらいつジップオフを使い始めたのか、何も覚えていない。就職してから使い始めたような気がするので、使用歴は20年ぐらいになるだろうか。当時は現場作業に従事していたので作業服としていたような、そうでもないような。

 

3 これまで買ったジップオフパンツ

1)コロンビア

 ウェストベルト内蔵、裾はドローコードで絞る。分離した膝下部分は左右の指定があり、取り付け時に間違わないよう確認するのが少し面倒だった。厚手のしっかりした生地だった。ゆったりしたシルエットは好みでなかった(別の言い方をすると、だぼっとしてた)のだが、一本目*1が破れたので同じものを探して買ったところ、さらにシルエットがゆったり化していたのであった。二本とも鶴屋東館で購入。二代目も破れたので、現在は所有していない。

 現行品の商品説明を公式HPから引用しておく。

スマートフォンや小物が入るマルチポケットを左右に搭載した、はっ水(撥水)ストレッチパンツ。右にはサイドにマチのあるビッグポケット、左にはフィッシングベストのようなマルチポケットを配置。素材には、伸縮性が高く丈夫なストレッチリップストップ素材を使用。水滴を弾くオムニシールドのはっ水加工を施し、動きやすく快適な4wayストレッチ素材を使用しているため、ハイキングなどライトなアウトドアアクティビティにもおすすめ。ロングパンツは裾のコードを絞ってシルエットを変えるなど、アウトドアでもタウンでも使いやすいパンツです。
※インターナショナルサイズ(少し大きめのつくり)となっております。

コロンビア公式サイトフィールドクリークコンバーチブルカーゴ(30 Ancient Fossil): アウトレット商品以外用│アウトドア用品のコロンビアスポーツウェア公式通販サイト (columbiasports.co.jp)

 

 インターナショナルサイズとの表記があるが、欧米サイズ展開のため当方の脚の長さが不足しており合わせにくかったのも難点。

2)パタゴニア

 ベルトループあり。裾はストレート。4ポケット(後ろはジッパーあり)、腿左右にもポケットあり。膝下は左右指定あり。生地は薄手だった。福岡市天神のパタゴニアストアで買った。ジッパー(SALMI*2の刻印がある)のスライダーのプラ部分が壊れてしまい、以後はショートパンツとして使用していた。いつもカラビナで鍵をまとめてベルトループに下げているのだが、コロンビアだとそれができなかったのができて良かった。

破れたコロンビア 赤いのは『ラチとライオン』のライオン

 こちら、自動車の座席で何やら腰部分がすーすーするなと思い手をやると、破けているのに気が付いたもの。おいおい、いつから破けてるんだ。大村市の図書館/資料館を見学中でなければよいのだが。帰宅してクマちゃんのアップリケ(かわいいやつ)で補修しようとも思ったのだが、全体に生地が劣化しており引っ張ると簡単に破れてしまう。修理不能と判断したものである。

 パタゴニアのサイトを見たが、現在ジップオフパンツは製造していないようだ。

メンズ・パンツ | パタゴニア公式サイト | Patagonia:メンズ | パンツ

 

 ベルトがつけられるため夏季軽装でポロシャツなどに合わせると、カジュアルな職場だったら仕事着にもできなくはない。当職、全体としては相当カジュアル「じゃない」職場なのだが、現場が多いセクションにいた当時はよく着て行っていた。で、夏にジップオフした状態のまま自転車通勤で職場に到着してジップオンせずに(つまり短パン状態のまま)自席に行ったら当時の上司から「バミューダで仕事に来るな」とお𠮟りをうけたことがあった。バミューダて。いやこれ長ズボンになるんすよ。まあ短パン(状態)で行く方が悪い。以後、自転車置き場でジップオンしてから出勤することにしていた。

 その上司も部長で退職して昨年家を建て替えてて、ええと、つまり叱られたのは2014/15年か。少なくとも7年以上は着用していたことになる。暑い時期しか使わなかったとはいえ、なかなか長持ちさせたものだ。

SALMI製のジッパー

 

 紹介しているのとは異なるが、ハイカーズデポのHPにもパタゴニアの同種商品(やはり廃版)が掲載されていた。

参考商品:Gi III Zip-Off Pant(廃番品・在庫無し) | Hiker's Depot|ハイカーズデポ (hikersdepot.jp)

 

 破れてしまったやつの商品名はGiⅡ*3だったのか。

 

3)モンベル

 ウェストベルト内蔵。裾はストレート。生地は薄手。膝下は左右区別なく、分離部分のジッパー回転方向も左右同じ。これは地味に重要で、前述したコロンビア製品もパタゴニア製品も、着脱する際のジッパーは回転方向が違ったのだ。

 

 どっちがどうだったか記憶が定かではないが、右側が上から見てジッパーの回転方向が時計回りだとしたら、左側は反時計回りとか。しかもコロンビアとパタゴニアとで回転方向が違っており、これどっち向きにつけるんやったっけと毎回首をひねっていたものだ。

 

 コロンビア、パタゴニアの次にモンベルを買って最初に着脱した際、左右区別のないジップオフ部分に感心した記憶がある。モンベルは左右パーツともに左側がジッパーの発着地点で、どちらも時計回りに回転する。ジッパーはYKK製。

モンベルの膝部分を取り外している途中

 同種で女性用、子ども用もある。シルエットはストレート。スリムフィットではないがゆったりともしておらず、生地の薄さもあって脚さばきに丁度よい塩梅。

 

モンベル | オンラインショップ | O.D.パンツ ライト コンバーチブル Men's (montbell.jp)

 

 残念な点として、ポケットが少ないことがある。3ポケット(腰の左右と右後ろ、いずれもジッパーつき)、サイドに1ポケット。4ポケットでサイドにも2つあると便利さが向上すると思う。ベルトループもないので、カラビナのカギが下げられない。

 

 だが利点も多い。

  1. 日本メーカーでサイズが合わせやすいこと
  2. そこらのモンベルショップで取り扱っているので試着*4が容易であること
  3. 高価でないこと(男性用は税込み9,020円)

 次もこれを買うと思う。

 

 ちなみに身長168センチ、体重63キロでモンベルSサイズを着用。パタゴニアはXSだった。

 

4 まとめ

  • 膝下が着脱できるジップオフパンツは気温差に対応可能
  • 選択肢はあまりない中で、モンベル製品がおすすめ
  • ベルトループ付きで4ポケットの製品を作ってほしい

*1:こいつは取り外した膝下部分がポケットを兼ねた収納袋に入れて腰後ろに取り付けられるようになっていた

*2:フィンランドのジッパーメーカーのようだ Salmi Zips

*3:読み方は「ギ」だったと思う。なんでこんな名前を付けたのか謎。

*4:以前通販でルコックスポルティフのコンパチパンツを購入したが、サイズが合わず返却したことがあった