映画『ノマドランド』を見た

2021-05-15

連れあいに誘われたので映画『ノマドランド』を見た。
本作は何かの記事(新聞かな)で見かけていて「何か映画賞を受賞していたよね」程度の予備知識であったが、深い感銘を受けた。帰ってから調べると映画賞とはアカデミー賞なのであった。


作品賞、監督賞、主演女優賞。すごい映画やったんや。

ノマドランド|映画|サーチライト・ピクチャーズ (searchlightpictures.jp)

 

出演者の演技(主要登場人物は俳優だがキャンピングカー利用者:ノマドたちは本人出演)はもちろんのこと、舞台となったアメリカ砂漠地帯の厳しくも美しい自然をとらえたカメラワークも素晴らしかった。


かように広大な荒野があればこそ、グラベルバイクが登場したのだなと納得したりして。

 

原作本は邦題が『ノマド:漂流する高齢労働者たち』とあって、経済ほか諸事情から止む無く車中泊を選ばざるを得ない高齢者たちというような、社会問題を指摘するようなスタンスのような気がする(未読なので題名からの印象のみです)

 

本作でも収入確保のための季節労働や職探しの大変さ(職安で年齢を指摘された主人公が、それでも働きたいんですと主張する場面が印象的だった)や、キャンピングカー生活の不自由さ(パンクなどクルマの故障や急病、トイレの不便など)も描かれてはいるがそこは主題ではなく、いろいろ大変だけどもアマゾンでのアルバイトを同僚と一緒に取り組むよ!とかノマド仲間との出会いと別れ、再開とかいった場面が、じつに麗しく描かれていた。

 

日本でなら、どうだろうか。
道の駅の駐車場で「キャンカーで旅行中のひと」でなく「車上生活中のひと」に対して世間の目はどうだろうか。車検や税金や、社会保険はどうなるんだろ。

 

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土曜日だったが午前中のせいか映画館はがら空きであった

 

クロエ・ジャオ監督の次回作はマーベルシリーズらしく、作風の振れ幅にも驚いた。

セミドキュメンタリーからアメコミ超大作かあ。

エターナルズ|映画|マーベル公式 (disney.co.jp)